クロストーク 01 CROSS TALK 01

仕事のこと、会社や社員の
雰囲気などを先輩社員にたくさん
語ってもらいました!
和気あいあいと話す、リアルな声を
お楽しみください。

気配り上手な
営業のエース!

田辺 圭吾 営業部 大阪支店 支店長
/2001年入社

マルチタスクを
こなす研究の大黒柱!

保田 真吾 研究開発部 グループリーダー
/2004年入社

「あのとき、涙を必死に堪えて電話したよ」 「わかってましたよ。泣いてたの」

保田さん、こうして改まって話す機会も少ないし、ちょうどいいタイミングだから一言いい?

え!なんですか?なんか、怖いなあ(笑)

いやね、僕のことを「支店長」って呼ぶの、やめてほしいんだけど。

メールを送るときは「支店長」じゃなくて、「唯一の支店長」にしてますよ(笑)

それそれ!組織改編で支店長という肩書は社内で僕一人になったけど、なんか、みんなと距離ができてしまうんだよねえ。

支店長の気持ちはわかってましたけど。

知ってたんかい!(笑)

はい。反応が面白くて(笑)

保田さんみたいに面白がるくらいならいいんだけど、若手だと気を遣って率直な思いを話してくれないこともある。営業部員の中には、研究開発の先輩に対しても言いたいことを言えない、電話しにくいというところも実際あるんですよね。

確かに、営業からの電話が減ったような…。自分が課長という立場になったからそう感じるのかもしれませんが、もっと気楽に話しかけてくれたらいいんですけどね。私自身は入社1年目から、毎日のように製造課長に突撃して「これはどういうことですか?」と聞いてました。向こうもそれを失礼と思わず受け止めてくれて、「おう、今日はなんや?」ときちんと対応してくれた。

垣根を越えた関係性は、シンナカがもともと持っている風土でもありますよね。だから、営業と研究開発も連携できる。営業がお客様のニーズをキャッチして、研究開発に伝える。言ってしまえばそれだけのことだけど、「これ、お願いします」だけでは研究開発のテンションは上がらない。対お客様だけでなく、研究開発の人にやる気を起こしてもらうのも営業の仕事なんです。

研究室に引きこもりがちな私たちの目を外に向けさせ、いろんな景色を見せてくれるのが営業。中でも田辺さんはお客様ときちんと関係築いているから、深い内容まで聞き出してきてくれるのでよくわかる。「この素材を開発することで、こんな未来が訪れるんだ!」と熱く語ってくれるから、一緒に仕事をするのが楽しいんですよね。

保田さんは営業の苦労に想像を巡らせて、「このお客様は急いでいるから、先にやろう」と先回りしてやってくれるので本当に助かっていますよ。

「あのお客様ならこんなことを聞いてくるだろうな」と想定し、その回答案も事前に田辺さんにメールしておくんです。

1言うと残りの9を理解してくれる、まさに「あ・うん」の呼吸ですよね。そこまでやってくれるから、必死になれる。営業の苦労を分かった上で、なんとか力になろうとしてくれるのがうれしいんですよ。

それは研究開発も同じです。「この人と一緒に仕事がしたいから、なんとか形にしよう」とがんばるんです。

僕、仕事で一度だけ泣いてしまったことがあるのを覚えてる?まだ正式な受注をいただけていない案件で、保田さんにサンプル製作を依頼した。「必ず取るから!」と無理を言ってやってもらいました。

覚えてますよ。めちゃくちゃ納期が厳しくて、地獄のような忙しさでしたから(笑)。でも、しんどかったというより、ガムシャラにやれることをやったなという感じ。「この場合はこう、それがダメならこう」とシミュレーションを繰り返して、周到に準備しました。

それなのに最終的には契約に至らず、商談は失敗。あんなに無理を言ったのに、有言実行できなかった自分に腹が立って悔しくて申し訳なくて、電話をしながら涙声になってました。なんとか堪えたけど。

泣いてるなって声でわかりましたよ(笑)。営業の苦労に報いたいという気持ちが研究開発にとっても成長の力になるし、新しいやり方を模索するきっかけにもなる。しんどいことも無駄にはならないんですよね。

壁を打ち破る、「挑戦したがる人」が 新しい「ファイン」「ニッチ」を生み出す

田辺さんは私の3年先輩ですが、長く一緒に仕事をしてきたせいか、「同志」のような関係性ですよね。

和歌山と大阪で離れていても、頻繁に顔を合わせながらやってきたからでしょうね。今もここぞと思う時は、ちょっとしたことでも足を運びます。営業と研究開発の双方が、「この製品は●●さんとつくり上げたんや」と思えるような仕事をしていくには、メールだけでは難しいのではないかな。

メールも送りっぱなしでは伝わりませんよね。もちろん、今の若手社員は、私たちが20代だった頃と同じような無茶な働き方をする必要はないし、「働き方改革」で残業も減りました。お客様も環境の変化を理解してくださっているので、納期についても説明すればわかってくれます。

でもさ、保田さんってスクランブルのときにイキイキしてない?

それ、よく言われるんですよ(笑)。決してトラブルを喜んでいるわけではないですよ。ただ…考えうる対策を打ち、営業と相談してワーッと走り回るのが決して嫌ではない。ふふ(笑)。後から笑い話にできる程度のことなら、という条件付きですが。

いざというときにスパッと道筋を作ってくれる姿が頼もしい。そんな保田さんが今後期待するのは、リーダーシップを発揮できる人ですか?

それがそうでもないんですよ。一番は「挑戦したがる人」ですね。極端な例ですが、「包丁をチェーンソーに持ち替えて料理をする」というテーマを与えられても、即座に「そんなこと、できませんよ」ではなく、「まずどうしようかな?」と考えることのできる人。創業90周年にむけて『FNG90(ファイン・ニッチ・グローバル90)』というスローガンを掲げていますが、ファインやニッチをつくっていくには、どうしても壁を打ち破る必要があるんです。

まさに大阪支店の案件がそれですよね。お客様が「たぶん無理だと思うけど、もしもシンナカがつくってくれたらラッキー」くらいの半信半疑でご相談くださった案件。ぜひチャレンジしてほしいと声をかけてくださいました。お客様にとっては極秘中の極秘事項。そんなテーマを教えてくださったのはうれしかったですね。

OKをいただいてからも長い工程があります。設計した製品を工場で生産し、お客様に納入。その先の工程に進んで最終製品に組み込まれ、世の中に流通して初めて人々の役に立つわけです。

この案件はさすがの私も「無理!」と思いました。ところが、研究開発部のあるメンバーが「やってみる」と一人で検討を始めたんです。1回目は大失敗。ふつうはそこでやめるものですが、「じゃ、こうしてみよう」と周りの人を巻き込み、知恵を集めて失敗を繰り返していくうちに、なんとか形が見えてきた。

お客様も驚かれてました。そのプラントがもうすぐ完成します。5年がかりの案件でしたね。

お客様の新しい事業が生まれる瞬間に立ち会える機会は、なかなかあるものではないので感動しています。「ファイン」で「ニッチ」な製品が一つ、できたわけです。こうしてお客様とともにつくりあげていく、私たちは「協業」と呼んでいますが、これもシンナカが強みとするスタイルなんです。

研究開発部のつくったサンプルが採用される率は1%だから、今回の成功は本当に希少な出来事です。でも、不採用の99%の中にもファイン、ニッチのヒントが見つかるかもしれませんよね。

本当にそうですね。A社では使ってもらえなくても、B社は「これが欲しかった」と言ってくださるかもしれない。そこにチャンスが潜んでいます。

研究開発の人は、営業と一緒にどんどんお客様に会いにいって、自分のつくったものを自信を持って説明してほしいですね。

学生さんにぜひわかってほしいのは、当社の営業と研究開発の距離感。大手なら事業部が上にあって、研究開発部はその下で指示通りのものをつくるというポジショニングのところも多いのですが、シンナカの場合は対等でしがらみもない。一対一で営業とタッグを組んみ、モノづくりができる楽しさがあることを知っていただきたいですね。

当社の製品を使ってくださっているのは、日本を代表するような錚々たる大手メーカーですから、その可能性は大いにありますよ。浦山さんも営業と一緒にどんどんお客様を訪問してニーズを聞き取り、“ファイン”なモノづくりに挑戦してほしい。

そう!いくらでもお客様のところに連れて行きますよ!

もう一つ、自分の可能性を否定しないでほしい。社名に「化学」とつくので、化学系以外の人は「自分には無理」と思ってしまいがちですが、当社の研究開発部にはバイオエタノールを作っていた人もいれば、分析化学専攻の人、物理出身の人もいます。分析の専門学校卒で商品のベースをつくり上げた先輩もいました。 やってみたいという気持ちや好奇心があれば、文系の人だって研究開発で活躍できる可能性はあると思っています。前向きな失敗ならいくらでも許してもらえる会社ですよ。ね!田辺支店長!

だから、「田辺さん」って呼んでよ(笑)